Mac Fan誌で連載を担当している「デジタル一眼STEP by STEP」ですが、
ただいま発売中の9月号をもちまして連載終了させていただくことにいたしました。
今回がちょうど30回目になりますが、これまで2年半にわたり読んでいただいた読者の皆様には大変感謝いたします。ありがとうございました。
連載を始めた2年半前というと、デジタル一眼が一般ユーザーにも手の届く価格になり、ちょっとしたブームになった時期でもありました。初めてデジタル一眼を手にしたユーザー向けに、これまでのコンデジとは違った使い勝手をレクチャーし、デジタル一眼の良さをアピールしていこうという企画内容でした。
露出の基礎的な事からはじまり、様々なネタを紹介してきましたが、そろそろネタも尽きてしまったというのが本音です(笑)。
最初の頃は作例として紹介する写真は殆どこれまで撮り貯めたストックの中から使っていましたので、わざわざこの記事のために撮影しにいくという手間はありませんでしたが、ここ最近はさすがに古い世代のカメラで撮った古い作例でお茶を濁すわけにもいかず、記事内容に添った作例を撮りおろしています。
また、機材紹介コーナーを作ったことで、逆に毎回何を紹介しようか?という「悩み?」が増えてしまった事も事実です。もちろん、そのために機材を借りられたのは楽しかったんですが、、、
まあ、こんな感じでネタが尽きたと言ってしまえば、言い訳になってしまいますが、実はもう少し違った見方で昨今のデジタル一眼を見てみると、2年半前とは全く違った進化を遂げていて、従来通りの撮り方のレクチャーでは現状に馴染まない状況も見えてきます。
例えば、以前の記事のテーマで「三脚を使おう」というのがありました。フイルムの時代からキチンとした撮影には三脚を使用するというのが常識で、それはデジタルになっても変りませんでした。ところが、今月号のテーマのように超高感度が使えるとなると夜でも三脚無しで撮れてしまいますので、これまでの常識が覆され、従来のノウハウをレクチャーする意味自体が失われてしまいます。
もう一つの大きな変化はPhotoshopの進化です。
よく、同ポジで複数枚の写真を撮影して合成をしたりすることがありますが、従来なら三脚は必須でした。しかし、最近のPhotoshopは手持ち撮影したものでも「自動整列」の機能でピッタリ同ポジのレイヤーを作り出してくれます。
HDR写真も手持ちで出来てしまいます。
このように、三脚を使う場面はプロアマ問わず今後減っていくように思います。特に一般アマチュアユーザーに三脚を持つ事を薦めるのは、はたして正しいのか?私自身疑問に思い始めています。
もちろんプロカメラマンにとってはまだまだ三脚は必須の機材ですが、、
最初はデジカメの超高感度化がもたらす意味を理解出来ていませんでした。
ですから、ニコンD3SがISO12800と聞いても???な状態でした。確かに今でも現実問題として仕事で使えるISO感度はノイズの少ない低感度側ですが、これが例えばISO800ぐらいでもISO100と変わらない画質が保証されるならプロの現場も完全に変わってきます。
今は私自身が勉強しなくてはいけない時期だと思います。
また、アマチュア向けのカメラも各社趣向を凝らしていますので、従来のように一般論でこう撮りましょうというのが通用しなくなっていると感じています。
もちろん一般論もありなのですが、機種ごとの特徴を生かした撮り方を解説しないと読者はつまらないのではないかと思います。
まあ、そういうわけでこの連載は終了して新たなネタを充電しようと思います。
Mac Fan9月号、下のアマゾンバナーから買えます(笑)
Mac Fanの連載は終了しますが、たまにはこちらのブログでハウツー記事を載せていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。