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PhotoshopTips_Camera Rawのヒストグラムはそのままスライダーになる

って、知ってました?

Camera Rawのダイアログボックス、というかウィンドウを開くと右上にヒストグラムが表示されています。初期画面ではその下の調整タブは「基本補正」になっています。

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この「基本補正」の中に「露光量」「ハイライト」「シャドウ」「白レベル」「黒レベル」、、、といった明るさに関する項目があります。

右上のヒストグラムの中にマウスのポインターをもってくると、、、おや?

ポインターの形が通常の矢印から左右に動くよ〜というスライダーの形に変わりませんか?

Screen009w

そして、カメラ情報があった所の表示が「露光量」、とその数値の表示に変わります。

そうなんです。そのままスライダーを左右に動かせば下の「露光量」のスライダーを動かしているのと同じになります。

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同じようにポインターの位置をやや明るめの所へ持ってくると、、、

Screen007w

今度は「ハイライト」調整のスライダーになります。

同様に、もっと明るい所へ持っていくと、、、

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「白レベル」の調整になります。

暗い側も同様です。ポインターの位置によって「シャドウ」「黒レベル」の調整ができます。

いかがですか?

これ便利なのは、下のタブが「基本補正」じゃないときでも使えることです。例えば「レンズ補正」とか「補正ブラシ」など違う作業中でもポインターをヒストグラムに持っていけば。そのまま明るさに関する補正が出来ます。

従来のように、明るさに関する補正をするときは一旦「基本補正」にタブを戻して、、といったことをしなくても済みます。ヒストグラムの表示があれば、常にその領域がスライダーの役目を兼ねている、、ということですね。

実は、いつの間にか拡張されていた機能で、私自身もだいぶ経ってから気がつきました。Shuffleにも書きましたが、Photoshop CS6にはありませんでしたのでPhotoshop CCになってからの機能です。

是非、お試しあれ。

 

 

 

もう速報というには遅いけど、Photoshop CCのこと

もう10日前のことになってしまいましたね。
5月7日、Adobe SystemsはPhotoshop CCを発表しました。
もちろんPhotoshopのみならず、他のソフトも含め従来のCreative SuiteからCreative Cloud(クリエイティブ・クラウド=CC)へと大きな変革がありました。

その日は私も渋谷の記者発表会場にいました。
なぜなら、それ関連の記事を書かなきゃならないお仕事があったからで、ブログなんか書いてる場合じゃありませんでした。

今、一段落したんで、速報的な記事は色々チェックできると思うんで、少し俯瞰して個人的感想など書いてみましょう。

その前に、リンクでいくつか紹介しておきます。

Photoshop CCって?てことが分かりやすく紹介しています。
Shuffle by COMMERCIAL PHOTO

まず、パッケージ版がなくなるってことです。
パッケージ版にこだわるならば今のうちにCS6を正規購入しておく事をお勧めします。時が経つにつれて手に入りにくくなる可能性があります。CS6に関しては機能面でのアップグレードはもうありませんが、OSへの対応等のサポートは継続するというアナウンスがありました。
(アカデミック版を通信講座学生扱いで購入するのがお得です。Extended版でMac、Win両方のシリアルが入っていますのでアップグレードするよりある意味お得です)

これからはダウンロード購入して自分のマシンにインストールする形になります。
その購入の方法は、やはり本家アドビのサイトを確認してください。

http://www.adobe.com/jp/ ←トップページ

キャンペーン情報

基本は月額5,000円で全てのソフトが使い放題になりますが、CS3〜5.5のバージョンを持っていれば初年度のみ月額3,000円で済みます。さらにCS6からの乗り換えなら初年度のみ月額2,200円とかなりお得です。これはクリエイティブ・スイート全体で所有していなくてもPhotoshop単体のみからの乗り換えでも適用されるみたいです。

また、Photoshopのみの単体サブスクリプションというコースもあります。
通常月額2,200円ですがCS3以上を所有で7月31日までのキャンペーン期間中なら初年度わずか月額1,000円でPhotoshopの最新版を使うことが出来るようになります。

このCC(クリエイティブ・クラウド)版は同時起動2台まで可能なので、ホントお得だと思います。

ただ、

ただ、、、

初年度は安く済むんですが、2年目からの事、さらにその先まで使い続けた場合の出費総額を考えると意見は分かれます。

ですが、従来のCSは18~24ヶ月ごとのバージョンアップだったのがCCではバージョンアップが早くなるようですから、アップグレード料金なしで、そのまま常に最新版を使えるのもメリットです。

結局、パッケージ版に固執しているとスキル的にも取り残されてしまいそうです。
プロとして仕事を続けていくならばCC版に乗り換えざるを得ないのかな?と思います。

じゃあ、最新の新機能はどうなのよ?って話ですよね。

これもまずは公式サイトで確認しましょう。
http://www.adobe.com/jp/products/photoshop.html

また、
Adobe の栃谷さんが公式ブログで語っていますので、覗いてみましょう。

Adobe 日本公式ブログ

動画もあります

AdobeではPhotoshop CCを「シャープな進化」と称しています。

「スマートシャープ」のアルゴリズムを見直し、さらに安定したシャープネスを掛けられるようになりました。また、拡大リサイズ時のアルゴリズムも進化し拡大しても従来よりも画質が落ちません。
こうしたことから「シャープな進化」と位置づけているんですが、この辺の機能は他で確認してもらえばいいんで、、

ここでは、個人的な一推し機能だけ紹介します。

それは新しいCamera Raw8とCamera Rawフィルターです。
この2つは関連機能なんでまとめて一つの機能と考えてもいいでしょう。

Camera Raw8の画期的な新機能はこれまでの「レンズ補正」のところで「手動」でパースを補正していたことを自動でワンクリックで補正できてしまうようになったことです。
これ、ホントに凄くて、どんだけ仕事の効率化に役立つ事か、、、

(と、思っていたらキャプチャーワンユーザーの知人からそんなの昔からあるよと言われて愕然としたんですが、、キャプチャーワン使っていないんで知らなかったんですが、これからCamera Rawの巻き返しという感じでCamera Raw推していきます)

もともとCamera RawはPhotoshopのプラグインとしてRAWデータを現像するのが役目でしたが、
色々機能が増えて、しまいにはPhotoshop本体にはない機能まで備えるようになりました。

どうやらCamera Rawの開発者は本体機能の開発者とは別に独自に動いているようで、独特の使い勝手を構築してきました。色温度という考え方で色補正ができたり、「補正ブラシ」の「自動マスク」なんて本体にはないけど優れた機能です。それに今回の新機能が加わったわけです。

このCamera RawがPhotoshopのフィルターとして組み込まれることになりました。

これは、何を意味するのでしょう?

単純に考えるとRAWデータ以外のJPGやTIFFのファイルでもCamera Rawウィンドウを使って調整ができるってことですが、実はそれだけではありません。

「画像をスマートオブジェクト化したうえで、Camera Rawフィルターを適用すると、スマートフィルターとしてCamera Rawのパラメータを保存しておけるようになる」というのがフィルターの一員になったことの意味であり、大きな変化です。
Camera Rawって上記のように何でもできるんで、そのパラメータを保持しながら再調整もできるようになると、調整レイヤーなんか使わない新しいPhotoshopワークフローが構築できる可能性が出てきます。

新機能である自動直立遠近補正(←私の勝手な命名)などCamera Raw独自の機能を使うためにCamera Rawフィルターを使う、というのは当たり前ですが、そうじゃなくても全ての補正をCamera Rawフィルターを通しておこなうことも「あり」だと思います。

そしてこの「Camera Rawフィルター」は32bit画像でも使えるんです。今まで32bitの階調を持つ画像って「トーンカーブ」すら使えなくて、ほとんど調整なんかできませんでした。これからは32bitの画像だろうと自在にコントロールできて、そのまま32bitで綺麗に調整された画像として保存しておけます。32bitのままの運用も増えてくる可能性があります。

もちろん 32bitから16bitあるいは8bitに変換する際に従来の「HDRトーン」に変わって「Camera Rawフィルター」でトーンマッピングをすることも可能になりました。従来の高コントラスト、高彩度で独特の HDR写真じゃなくて自然な写真の仕上がりを作る事ができるようになります。

今まで、RAW現像はカメラメーカー純正ソフトやキャプチャーワンなどサードパーティー製ソフトを使い、高度な編集だけPhotoshopで仕上げていた、、というフォトグラファーにとっては、Camera Rawって以外と馴染みがなかったかもしれません。

ですよね、
でも、

これからはPhotoshopのなかでCamera Rawが重要な役割を果たしていきますので、是非、勉強してCamera Rawを使いこなしていただきたいものです。

「Camera Rawフィルター」によって広がる可能性って、まだ未知の部分もあるけれど期待感の大きい新機能になるはずです。

長々とありがとうございました。

曇り空を青空に変えてしまう!

Adobe Photoshop CS6のCamera Rawを使って、曇り空を青空に変えてしまう方法を紹介しよう。

Camera RawというのはAdobe Photoshopのプラグインで、RAWデータを現像する時に使うツールだけど、実は優れたレタッチ機能もあるのだ。

では、さっそく、、、

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どんよりとした曇り空。
こうなっちゃいますよね、天気には勝てないからしょうがないって感じの写真。
雲が白く飛んでいる時は基本補正の「ハイライト」をマイナス側にスライドするとトーンが出てくるよ。
雲のトーンが残っていることが大事なので、飛び過ぎだとレタッチが難しくなる。

雲が厚く、濃度が濃くなっているところの色を青く変えて、白い部分はそのまま雲として残しておこう、という発想。

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上部のメニューにある「補正ブラシ」を使います。

CS6のCamera Raw7.Xからは「色温度」「色かぶり補正」など項目が大幅に増えて、こうしたレタッチが格段にやりやすくなりました。

「色温度」のスライダーを左側のマイナス方向へ持っていってブラシでレタッチをかけた部分をブルーに色変更しよう、ということ。同時に、「色かぶり補正」「露出」「彩度」「カラー」などのスライダーもコントロールしながら、ブラシで空の部分を選択して行きます。

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↑これ、作業中の状態をマスク表示してます。
赤い部分が選択されて、パラメータが適用される部分です。
ここでとっても大事な事は、「自動マスク」という項目にチェックが入っている事。

この「自動マスク」にチェックが入っているとブラシの中心点でサンプリングされた色の近似色を判断して自動的にマスクを生成してくれるのだ。

コツはカチッとワンクリックすること。
ドラッグだと色が沢山サンプリングされて、選択して欲しくない部分まで選択されてしまうようだ。

木の葉の部分は選択されずに間から抜けた空の部分だけが選択されている。
これはブラシの中心点を葉と葉の間の白い部分に持っていってワンクリックすると、ブラシサイズが大きくても上手くサンプリングしてくれるようになっているからだ。

右側建物の屋根の部分など、
選択しすぎた部分は、optionキーを押しながらクリックすると消去してくれる。(Macの場合)

消去用には小さめのブラシがよい。

(消去用のブラシサイズを変更する時もoptionキーを押した状態で「サイズ」のスライダーを動かすのだが、ポインターをマウスで写真の画面外に移動すると元にもどってしまうというバグみたいなものがある。→予め選択しておいてテンキーで数値入力すれば問題ないのだが、テンキーのないキーボードではやっかいなことになっている。テンキーのないキーボードでoptionキーを押している状態というのは上の数字は数字ではない入力モードになっているからだ。→option+control+数字入力で変更出来る)

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右側のパラメータはブラシで選択範囲を決めた後でも変更出来るので、色を確認しながら動かしてみよう。

この青空の色が微妙だが、「露光量」や「彩度」も動かしていくと青空っぽくなってくる。

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今度は、もう一つ新規ブラシを作成して、全体にどよ〜んとした地上部分の明るさとコントラストを上げて行こう。せっかく空が青空になっても地上に日が射していないと違和感がある。

実際、天気には勝てないが、出来るだけ違和感が出ないようにしたい。

さらにいくつか新規ブラシを作って、部分部分に補正を加えて行く。

cloudsky032.jpg

基本補正に戻って、全体的にも再調整する。
Camera Rawの良いところは、作業して行く順番に関係なくパラメータを適用していけるところ。
つまり、後戻りとかやり直しという観念自体が無い。

最初の状態から、ほぼ仕上がりに近い状態まですべてCamera Raw内で処理出来るなんて凄くない?
この状態で現像すれば、
あとはPhotoshop本体で解像度の変更や微調整など必要な作業を流すだけとなる。

では、最終仕上がりです。
全体的にもう少し明るめにしました。
MG_7609.jpg

どうでしょう?

Camera Rawの「補正ブラシ」を語るうえで外せないのは「自動マスク」という機能。
Photoshop本体には無い優れものなので積極的に使ってみてはどうだろう。

私の著書「Photoshopオート機能完全攻略」でもCamera Rawの「補正ブラシ」を使ったレタッチについて解説していますが、今回は応用編的なネタを紹介しました。

アマゾンから是非、どうぞ。

本の出版、そしてWebサイトをリニューアル

先月、
私の人生初めての著作本が出版されました。

いぇあ〜

「Photoshopオート機能完全攻略」という解説本です。
いままで雑誌等で記事を執筆する事は度々ありましたが、こうして一冊の本をまとめるのは初めての経験。
今まで書いた記事をもとにして加筆しているのですが、CS4の頃の記事もあり、CS6になった現状に合わせて書き直したりなど意外と作業量ありました。

本格的なプロのライターと違って、無駄に時間かかりすぎた側面もありますが、、、

こんな私でいいのか?と思いつつ、、、
コマフォト編集長の川本氏はじめ関係各位には感謝です。

夏の間は本業の撮影よりもこっちをずっとやってました。

専門書なので爆発的に売れる事はないでしょうが、徐々に浸透していければ幸いです。

個人で買うにはちょっと高い本かもしれませんが、
是非!
事務所に一冊!会社で一冊!
いかがでしょう。
きっとお役に立てると思います。

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ありがたいレビューもついて好評のようです。

そして、
数年振りにWebサイト、リニューアルしました。

大きな改訂のたびにバージョンを上げてきましたが、今回でVer.9.0になりました。
最初のバージョンは当時撮影したFender telecasterの写真が表紙だったかな。
1997年頃のことです。
Ver.2.0ではMac Fan Internetの表紙用に撮影した林檎の写真。
Ver.3.0では頑張ってフラッシュムービーに挑戦。っていうかあの頃はDirecterを使ったShockwaveだったかもしれない。当時のAdobeのソフトみたいに日本語版のJを付けてVer3.0Jなんてタイトルにしました。
Ver.4~6の頃はあんまり覚えてないんだけど、やっぱりフラッシュで写真を動かしたりしてたけど段々めんどくさくなって、、また、一時期流行ったフレームを切ったデザインなんかもやってたんだけど、これもSEO的によろしくないということを知ってやめた。
Ver.7.0で初めてブログを組み込む。MT4をインストールして自前の運用。アドセンスも導入して広告収入を夢見たが、、、そうこうするうちにLinkclub事件発生!(詳しくはここ
Ver8.0からオリジナルドメイン+レンタルサーバーで運用開始。Ver4~6の頃は多分、ドリ(Dreamweaverのこと)なんかも使ってたと思うけど、単純なページ構成でそんなのいちいち使うの面倒なので、再び手打ちに戻ってしまう。
、、とはいえ、古いタグしか知らず、スタイルシートも使えないレベルなので、どうしたものかと思いつつ時は流れ、、、

ようやく重い腰を上げてリニューアルに取り組む。

新しいVer9.0ではiWebを使って作成しました。簡単にかっこ良くできそうな気がしたんだよねー。
一度使った事があったので、バグっぽい使いにくさがあることも承知だったんだけど、やっぱり気に入らないバグ的仕様があって一部のコードを削除したり、、結局、手打ち的な作業からは100%開放されなかった。

でもやっぱり写真を見せるアルバムのページが簡単に出来るのは魅力的。
スライドショーも出来るし、、そこらへんがiWebの魅力かな。

で、トップページはフラッシュムービー風ですが、実はQuickTmeムービーです。
ここが今回一番の目玉で、なおかつ最も簡単に出来た部分。

一切、難しい編集ソフトは使っていません。

選んだ写真をiPhotoでランダムにスライドショーさせます。その画面の状態をそのままキャプチャーしただけです。

Macの画面をビデオカメラで撮影したとか、そうゆうんじゃないです。

Snapz Pro Xという便利なキャプチャーソフトがありまして、静止画だけじゃなく画面上のものはなんでもそのままキャプチャー出来てしまいます。
Mac純正のシステムに組み込まれた機能だと、マウスのカーソルとかポインターは写りませんが、これは写せます。
また、モニター上での作業、画面の動きをそのまま動画としてキャプチャー出来るという優れものです。

「竹澤宏」を一枚で表現出来るような傑作写真が無いんで、どうしても沢山の写真を見てほしかったんです。

このブログの左サイドバーの上に小さな「home」ボタンがあります。
もしくは、
www.takezawa-lab.com
で、トップページへ行ってご覧ください。

では、長くなってしまいましたが、
もう一度、本日のおさらい、、、

まず、私の本、   そしてiWebと、    、、、Snapz Pro X





ではよろしくお願いいたします。

おやすみなさい。