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レンズテスト CANON EF 17-40mm F4L USM

キャノンに乗り換えてからまだレンズが無くて、唯一まともに使えそうなレンズは

EF 17-40mm F4L USM 一本のみ。

はたしてどこまで使えるのかテストしてみました。

インテリアや建築などの撮影も多い私としては一番気になるところは歪み。
ワイドレンズ特有の樽型の収差がどの程度なのか?

しかし、購入先のカメラ屋のお兄ちゃんが言っていたのは、
「キャノンはニコンよりも歪みは多いよ」って、がっかりなご意見。
確かにファインダーを覗いた時にも期待出来ない感じはした。
かといってまともなレンズが一本もないのは困るので、使える範囲で使っていこう、
もしくは、欠点はデジタル技術で補間していこうと思い、購入を決めました。

まあ、実際に仕事で使い始めてみないとわからないことも多いしね。

まずはファーストインプレッションということで、検証してみました。

最初の絵柄は17mm使用時の絵柄。
EF17-40mm01.jpg

こういう感じで下から見上げている時ってそんなに歪みは感じないものです。
でも、「レンズ補正」を使って垂直線を補正してみると、クセが分かってきます。

EF17-40mm02.jpg
(Photoshopのグリッドをそのまま表示した状態をスクリーンショットしています)
やはり、樽型の歪みがあります。
特に左側に顕著なのは、右側の建物よりも距離が近いせいかもしれませんが、こういうレンズ特性なのかもしれません、、わかりません。
同じ、歪むにしても均一に歪んでくれれば補正しやすいんですが、、、

インテリアの撮影の時などは被写体までの距離が近いですから、さらに厄介なことになりそうな予感も、、、

次に同じ場所で40mm側で撮った絵柄です。
EF17-40mm03.jpg
17mmの時よりも歪んでないように思いますが、
これも「レンズ補正」で垂直線を出してみます。

EF17-40mm04.jpg

さて、どう思いますか?
外側はまだ補正が足りないのですが、真ん中へんはもう充分ですね。
これ以上補正すると中心部の建物が末広がりに逆補正になってしまいそうです。
ある意味17mmの時よりもやっかいな歪みだと感じました。

さて、この17mmから40mmのレンジの中で(歪み的に)ちょうどよいクセのないポイントはあるのだろうか?

こうして建物の垂直なんかに拘っていると少々がっかりなレンズですが、
通常のスナップや人物、一般風景の撮影だったらこの程度の歪みは全く問題ないでしょう。

次に気になるのは、こうした一般の撮影で使う時、
レンズのシャープネス、コントラスト、色収差はどうなのか?ということでしょうか。

そう、これも細かく検証したデータを作りました。
Bridge CS4のWebギャラリー作成機能を使い、別ページを作りましたのでご覧ください。

EF17-40mmF4L Lens Test  別ウィンドウで開きます

17mm側での撮影です。f4からf22まで一段ごとに絞りを変えています。
各絞り時の全体絵柄を表示し、四隅と真ん中の画像を100%等倍表示しています。

別ウィンドウの絵柄をみながら、このページの解説を参照してください。

f4  
さすがに開放だと四隅は流れ、辛い状況。ただ、真ん中辺はやや甘いもののひどくはない。
もし、開放で使うなら主たる被写体はなるべく画面中央へ、

f5.6 
中心部の甘さは改善されるが、四隅の画質はまだまだ。ただ、そこまで隅っこに拘る事もないと思うので実用上は問題ないレベルかと、、

f8〜f16 
通常使うならこの範囲。中心部のシャープネス、コントラスト共に良好。周辺部も画像の流れは改善され解像感は増す。
ただ、どうしても改善されないのは周辺部の色収差。右上のようなハイライト部に乗っかってくる色収差は絞り込んでも取れないようだ。対処方法としてはRAW現像時に色収差を補正出来るパラメータを盛り込んだソフトがあるので、そこらへんで良いポイントを見つけ出すかどうか?、、だろうか。

f22
f22まで絞り込んでしまうと回折現象のため中心部がやや甘くなる。その反面、周辺部は特に画質低下は見られない。

スタジオワークで使うならやはりf11〜f16がベストポイントでしょう。
人物取材のようなものなら40mm側でf4開放でも使えるでしょう。
人物を中心部に持って行けば周辺の収差はボケ足でごまかせるのではないでしょうか。

昨日、今年最初の撮影!? しかも一日に2本の撮影。
年が明けてから、原稿書きやら、暮れに撮ったデータの納品やらデスクワーク的なことばかりだったんですが、
初めてCANON EOS 5D MkII+EF17-40mm F4Lを仕事で使いました。

一本は不動産関連の眺望撮影。
1m×3mのパネルにするので超高解像度パノラマ撮影、と