はたして、「強くて弱い光」というのは存在するのだろうか?
これは光量としては非常に弱いけれど、効果は絶大で強い、という光のことだ。
だから、答えは「存在する」
このように全く相反するコトが起きる面白さがライティングの妙だといえるだろう。
以下の作例写真を見ていただきたいが、これはライトを2灯使っている。
FinePix S5 Pro
1/180秒 F19 ストロボ
ISO100
左後ろからのライト。これは強い光で写真全体のトーンを決め、露出を決定付けるライトである。
そして、商品であるカメラが黒く落ち込まないように、また、レンズの光沢感を出しているライトがもう1灯存在している。
これが、強くて弱いライトである。
実際のライティングの様子を見てみよう。
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プロのカメラマン、映像関係者ならキノフロ(Kino flo)という照明機材を知らない人はいないだろう。
一般の方のために一言で説明すると、写真用蛍光灯を使ったプロ用照明機材である。
高価な機材(4灯仕様の4Bankで30万円くらい)なので、レンタルで利用するのが一般的だ。
プロ用機材だけあってハリウッドっぽい格好良さがあり、憧れていた。
反面、要するに蛍光灯でしょ?なんでそんなに高いの?とも思っていた。
そこで、作ってしまったのがコレ。
ね、簡単でしょ。
40W×2灯仕様で制作費数千円。
色は大丈夫か、って?
全然大丈夫!「色評価用」というデーライトに色を合わせたタイプの蛍光管を使えばいいだけ。
ウチのは三菱オスラム製、
一般のお店では扱っていないけど秋葉原の専門店などに行けば簡単に手に入る。
値段も普通の蛍光管より少し高いだけだったと思う、、。
問題は撮影の現場でどうやってスタンドに取り付けるか、だったけど、、
これも簡単に解決。
どこにでも売ってるSカンという金具一個使うだけだ。
インバータ回路が入っていないのでシャッタ−スピードの速い人物撮影やビデオの撮影には向きませんが、
インテリアなどの撮影には重宝します。
ちょっとしたサブライトに最適です。
40W×1灯仕様も作りました。
こちらは、狭いところでもスタンドを外して本体だけにすれば隙間にも入ります。
欠点は重いこと。なんせ、鉄板で出来ていますから、、、
持ち運びの時はどうしているかというと、
購入した時の段ボールの梱包状態で運んでいます。
使うときに組み立て、またバラして撤収します。
めんどくさいですが、本物のキノフロだって蛍光管を取り付けたりバラストをセットしたり同じ程度の手間はかかります。
それでは最後に収納状態をお見せしましょう。
興味のあるかたは写真をクリックすると購入した商品の品番が分かる程度まで拡大表示されます。
ご参考までに、、、
簡易ミニスタジオ、フォトキューブプロを使って靴を撮ってみよう。
今回チャレンジするのは、白バックで切り抜き用にも角版用にも使える写真。
単純な切り抜き写真ではなくて、床面の影を生かした所謂「影生き切り抜き」という少々難易度のある写真。
そのため、背景の白は完全に真っ白(255.255.255)な部分がなくてはいけないが、床面には商品の影が微妙についている、というところを目指してライティングを作っていく。
靴のライティング状況写真。
蛍光灯電球を使っている。
光りの方向性を明確にしたかったので左側の強いメインライト(25W×4灯)に対し、右側は控えめに1灯(25W)だけにした。天井灯(40W×2灯)も付いてるが被写体から距離が遠いので弱いベースライトの役目を果たしている。
左側のメインライトは商品よりも後ろに置き、かなり逆目から撃っている。
そうすることで背景の白を際立たせ、商品のメリハリも強調している。
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フォトキューブを使ったワインボトルのライティング。
ライティングのレベルとしては光り物だし、ちょっと上級かな?
ライトは蛍光灯電球を使います。
まず、写り込みを整理するためにライトを左サイドに固め、縦一直線に6灯のライトを繋ぎます。
下4灯は自作蛍光灯ライト。
ワインボトルは肩のところで写り込みが途切れてしまうので、4灯では足りず、さらに上まで写り込みを伸ばしていくように、2灯を上に追加しています。
被写体に対し、ほぼ真横の位置から照明します。
カメラ側からの順光にすると被写体の色(特にラベル)は正確に出るものの、背景の白バックから離れてしまい、背景が暗くなります。
逆光ぎみにすると透明感は良く出るがラベルが暗くなってしまう。
ちょうどその中間のバランスになるようにほぼ真横の位置からライトを当てたわけです。
これが、フォトキューブではなくてもう少し広いスタジオだったら、商品用のライティングとは別に背景を明るくする為のライトも必要になります。
上の写真では6灯の光球がわかりますが、この状態ではハイライトが一定のフラットな線になりませんから、この6灯全体にさらにトレペを1枚かけて芯が出ないようにします。
そうすると、さらに柔らかい均一な光の美しいハイライトが表現出来ます。
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Hiroshi Takezawa Photograph's